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  コマ型帆布式風力発電
   自然エネルギー及び未使用エネルギー利用の電力生産
     Ⅰ.風力発電
         1.風力発電システム
       2.コマ型帆布式風力発電
       3.プロペラ型風力発電(A)とコマ型帆布式風力発電(B)の比較
 1.風 力 発 電 シ ス テ ム
 
1.風力発電の効率
 風のエネルギーを最終的に電気エネルギーに変換できるのは、風の有するエネルギーの一部となる。先ず少しでも大きな風速の風をスムーズに風車に通過させることである。
 即ち、「風エネルギー」を「運動エネルギー」に効率的に変換するには、風車の後方側風車が3分の1に低下するようにした場合で、その際の最大効率は約59.3%となる。「ベッツの法則」または「ベッツの限界」と言う。
 現在普及している風力発電用風車では40%程度のエネルギー変換効率であり、また、発電機、送電等の電気的な効率、回転力の伝達などの機械的な効率等は80%~95%で概算すると風力発電によって得られる電気エネルギー量は風車が受ける風エネルギーの約10%~35%とされている。
2.風力発電の特長  
 風力発電は風を利用した発電だけに風が絶えず吹いている場所を選ぶこととなる。風は時間、日、月、季節等で変化し、常時不安定な空気の流の風を相手にする発電故に発電量も当然不安定なこととなる。特に、風向変化が大きい場所では風力に与えるダメージも大きく寿命を縮める結果ともなる。
 
3.風力発電システムの構成 
 風の力で風車を回転させ、その回転で発電する、そして発電された電気を一時蓄えるバッッテリーが過充電にならないようにするレギュレーターと直流を交流に変換するDC-ACインバーターからなる。その他、発電機と蓄バッテリーの間に接続箱(電流計・電磁ブレーキをかけるブレーキスイッチ・ヒューズ等が入っている。)とからなる。
 
4.風力発電設置場所の環境
 現在、大型発電量として多く普及しているプロペラ形風力発電では、特に風が流れるところ、そして周囲に住宅等が点在しない平原、山頂等が望ましいこととなる。
 プロペラ形の風力発電は、強風の時は騒音が発生し、また落雷時の危険性も有するため、人家より離れた場所を選定すべきである。プロペラ以外の小型のものでは余り場所も取らない関係上、市街地の中でも風が絶えず流れ、風車が回転する場所であらればと言うことになる。
 
断面積とは、風力発電機の受風面積で、ローターの掃気面積に等しく、また、受風面積はローター直径の2乗に比例することは、ローターの直径が2倍になると得られる風のパワーは4倍となる。
 
 風力発電システムの長所と短所について
 プロペラ形風力発電システムの長短
  長    所
    1. 二酸化炭素の本質効果ガス排出量の削減効果
    2. 再生可能エネルギーを用いた発電方法の中では発電コストが低く、事業化が容易である。
    3. 太陽光発電と異なり、夜間の発電も可能。
    4. 独立電源として活用可能。
    5. 小型風力発電システムは需要地に隣接しての設置が可能である。
    6. 小型風力から大型迄、小型のものは個人でも運用可能。
    7. 冷却水を要しないこと。
    8. 小規模分散型の電源となるため事故や災害時の影響を最小限に抑え、全体の稼動可能率を高くできる。
    9. 工期が短く、需要総量の変動に対応しやすい。また、投資から運転迄の利子が少なく済む。
   10. 運転用燃料を要しないことで、物価変動要因の事業リスクが少ないこと。
   11. 修理等の保守点検が容易である。
  短    所
    1. 風速の変動に伴なう出力の電圧力率が需要と関係なく変動する。
    2. 夜間も発電するため、他の電源の出力や需要の状況によっては、夜間の余剰電力を増大させる。
    3. 現時点では他の発電方式よりコストが高くなる。助成を必要とする。
    4. 設置する場所の風況が事業の採算性に大きく影響する。
    5. ブレードに鳥等が巻き込まれ死傷する場合がある。
    6. 周囲に騒音を与える。
    7. 想定以上の強度の風や落雷等で破損する場合が多い。
    8. 設置場所が山頂等の場合、機材の搬送用道路を必要とする。
    9. 1MWの風力発電の設置面積が50エーカーの広大の面積を要する。
   10. 低周波の発生
   11. 風向きに従うことが困難
 
 現在普及している一般的な風力発電システムで、主にプロペラ型の長所、短所である。これに対し。新たに開発されたコマ型帆布式風力発電の長所・短所と比べることにする。